異世界トリップしたんですが私ではなく彼のほうがチート気味です。

作者 ゆずりは

ここで終わるのはもったいない

  • ★★ Very Good!!

昨今の異世界トリップ・転生は主人公チートが当たり前といった風潮ですが、この小説では主人公の希咲ではなく、彼女にとっては非常に不本意なことにライバルである昴がとんでもない天才っぷりを発揮します。
しかもそれは学校の勉強のみに留まらず、ファンタジーでは定番の剣術はもちろん、現代日本人ではコツを掴みにくいどころではない魔術も容易く使いこなし(※しかも希咲は全く扱えない)、挙句現実世界ではこの部分は大丈夫、勝ってる! と思っていたところも実は負けていた……? という、もうとにかくライバルが強い強い、とんでもない。主人公がふて腐れてブチ切れてしまうのも仕方ないですね。

ですがそんな彼がいるからこそ、希咲の一般的な感性に親近感が湧き、努力という才能で己の研鑽をする姿に応援したくなります。
そして昴も、無論天賦の才もありますが、ただデタラメに強い訳ではなくきちんとした理由があるので嫌みが無く好感が持てるヒーローになっています。

そんな二人が異世界の片隅で出会う、意地っ張りで素直じゃない少年魔王と、たまに毒舌を発揮する色々な意味で最強なメイドも個性的且つ魅力的。
物語の展開もほのぼのとシリアスの緩急差がしっかりしているので、時間を忘れてどんどん読み進めてしまいます。

最終的に紆余曲折を経て旅立ちエンドになるのですが、ここで終わってしまうのが本当にもったいない。もっと彼女達の冒険譚を見たいです!

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