盗作の末路

作者 秋口峻砂

あなたは『盗作』と、どう向き合うか

  • ★★★ Excellent!!!

自分が書いた作品が盗まれたならば、どんな人でも怒るだろう。私も当然ブチギレる。
しかし、「あなたは人の心が分からないのか!」と、他人の文章を盗んで利益を得ている加害者に問い詰める行為は、多分無意味なことだ。

なぜならば、そもそも他人の気持ちなんて気にしないから、人の心が分からないから、図太く盗作に踏み切ったのだから。

ならば、こちらとしても遠慮することはない。
蚊のような生き血を吸う害虫を、躊躇せずに潰すのと同じことだ。
本人にも同情されるべき背景があったのかもしれないが、それはそれ。一度吐いた暴言は消せないし、罪は罪。
「いいからやっちまえ!」と、冷酷な断罪を望むのが、被害者の心情として当然なのだ。
なので、自分の痛みを受け止めながらも加害者の更生を願ったこの筆者は、本当に、本当に優しい性格なのだと私は思う。

……ただ、ここから先も物語を書いていけば、別の盗作者により、新たな被害に遭う可能性もある。
その加害者に「やめろ」と言っても無駄だ。そんな提言でやめるならば、最初からしていない。
盗作されないようにと必死に願ったって、する人はいる。
「盗作はダメなんですよ、犯罪ですよ!」と口を酸っぱくして表明したって、やる奴はやる。
こちらがどれだけやめて欲しくても、盗作する人はする。間違いなく、する。

それを理解して、まだ書くのか。それとも、もう筆を置くのか。
このレビューを読んでいるあなたにとっても、きっと他人事ではないはずだ。
盗作される可能性を加味してでも、自分は何かを書きたいのか。それとも、そんな損をするくらいなら終わりにするのか。
問われているのは、文章を書く人、すべてだ。

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