第1108話「自分を断罪するために」

「私が情報を外に漏らせば、絶対に後悔することになる。それでも生かすっていうの……」


「何度も言わせるなよ。この城がどうなろうと俺は気にもしないと言っている。このまま、此処に居座ろうと、姿を消そうがもはやどうでもいい。理由なんて、自分がよく知ってるんじゃないのかよ」


「主を裏切ることができない以上、あなたを殺すことになるとしても?」


「それはできない……」


 この少女は自分を罰することができる人間を俺に定めたのはわかっていた。

 

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