第945話「流されるままに」

「アマトさん達が戻るまで先回りして解決するような簡単な話ではないはずです。なによりも、そんなことができるなら、アマトさんを止めていればよかったはずです」


「そこまで万能じゃないんだよね。でも、そろそろ居場所が分かりそうだよ」


「さっきから、話が見えないんだけど……」


「ここから東……、そんなに遠くはないみたいだし動くなら早い方がいいって」


「止めなくてはいけないところですが、この機会を逃すことはできません」


 ディアナが皆を止めると思っていたスペラも息をのむ。

 ここで皆を止めなければ取り返しがつかなくなることもあると思えばなおさら、しっぽの毛も逆立つ。

 何度も味わっていたはずの緊張感も、身内だけではまた違う。

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