第908話「予期せぬ訪問」

 俺のイメージとあまりにも違いすぎていた為、眠っている少女との違いに気が付きもしなかった。

 身支度もできていたからこそ、小綺麗なであることの理由も付随していると思っていた。

 それはすべてが同じ理由ならばだ。


「ここでお待ちください」


「ここは、昼間に来た奴隷を選ぶために通された部屋だ」


「あのモニターに映し出されるんだね。今は何も映っていないみたいだけど?」


 ユイナが言うように今はなにも映されていない。

 以前は俺が入室した時にはすでにモニターは個室を映し出していた。

 それは俺に限らず、誰かがここで売買を行うことが決まっていたかのように。

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