第878話「強気鼓動」

 できることはすべてした。

 そのまま祈るように蘇生術を続ける。

 この時間が長く感じる。


 力を籠めすぎればこの小さな体を壊しかねないため、細心の注意を払いながら続けていく。

 経験したこともないことだからこそ、今が果たして終盤に差し掛かっているのかはたまた瞬く継続せざる負えない状況なのかが定かではない、

 終わりの見えない、だからこそ不安で仕方がない。


 一瞬、力を必要以上にかけてしまった。

 それが果たして功を奏したのか少女は口から血を噴出し心臓が再び鼓動を響かせる。 

 弱り切ったにくたいにはそぐわないその力強さで、安堵したのもつかの間。


 意識が戻らない少女に俺は不安がぬぐいきれなかった。


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