第856話「目を覚ましてくれて、ありがとう」
「……」
無言でスミレが俺たちのベッドに腰掛ける。
目を覚ましたことに対する安どの気持ちと、なんと声をかければよいのかわからない葛藤に苛まれて言葉が一向に出てこない。
気の利いたことも、自分を取り繕う台詞もない、
聞こえてくるのはユイナの寝返りで布団が擦れる音、ルナの耳を澄ませてようやく聞ききとれる寝息の音。
スペラが枕を床に落とす重たい音。
ディアナの服の着崩れる音。
「目を覚ましてくれて、ありがとう」
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