第800話「無限とも言えるときの中で」

「自分の事よりも、他人の事に興味を持つなんて不思議な感覚……みんなに会えなかったら、この娘がいなかったらわからなかったよ。無限と言えるくらい長い刻の中で、幾度も人の姿になってきて、依代に身を置いても今のボクとは違ってたんだ」


「この出会いはあなたにとっても私にとってももう二度とない奇跡……次はもうないのね」


「ボク達である限りもうないね」


「よかった。ルナがルナで」


「……」


 ディアナはルナの過去数千年を知る数少ない人物の一人。

 その彼女がいうのだから、客観的に見てルナをルナたらしめるものがあるのだ。

 それは根源において本人であるという事。

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