第784話「静まり返るは顧みない者」

 ここまで生きてこられた最たる点は一つ。

 孤独を感じない事。

 人は社会的生き物である。


 生まれながらに孤独。

 物心ついてなお孤独。

 今もなお孤独を良しとしている。


 アマトとの出会いがあって孤独から距離を取ったことで、余計な物を引き寄せてしまう。

 対処するすべは持ち合わせている。

 男の動きを捉えるのは難しくはない。


 街中という事も有り、静まり返った大通りでのやり取りは辺りの建物に反響して響く。

 無人の都市でないのだから、不用意に興味を持つ人間もいる。

 

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