第620話「壁の上の風景」

 ルナをこのままにしておくわけにはいかない。

 本人に自覚がないのか、自覚があって敢えてこの状況を楽しんでいるのかが今一判断がつかない。

 少なくともこの世界にも服飾の文化はあるのだから、周囲に合わせてくれてもいいのだがそれを言っても変わりはしなかった。


 壁の厚みは5m程もあり、壁の真上に人影を見た事からも常時周囲の警戒が可能であることはわかっている。

 守りと攻めの両立を可能とする堅牢な要塞都市といったところだ。

 やはりここは突破不可能な不可侵地帯と化している。


 それでも、俺達がこうも簡単に門を潜れるのだから油断は出来ない。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る