第570話「負の連鎖」

 このじれったさはまさに生殺し。

 来るなら来いと思いつつも時間だけが刻々と進んでいく。

 いくらななんでも遅すぎる。


「結局、こんなところでも心の休まる時間なんてないのかよ……」


「あんなに硬い壁を木端微塵にするんだから、どこにいたって安心はできないかな」


「頭ではわかっていても目の当たりにするとつくづく碌でもないって思うよ。ドラゴンって奴は俺にうらみでもあるのかよ……あるか……」


 俺は奴らと関係あるのかどうかはともかくモンスターは相当数屠ってきている。

 もはやどこに身内がいたとしても不思議ではない。

 

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