第538話「二人の天使」
意外と時間が長く感じるからと言ってふわふわと落ちているわけではない。
周囲が何の変哲もない岸壁であるからこそ、代わり映えがしないのであってスピードは途轍もなく速い。
後どれくらいで着水するかわからない。
想いはいろいろとめぐっていくがそれも刹那の出来事でしかなかった。
解決策など講じる必要などまるでない。
最終的に自分の選択は間違っていなったと思えればそれでいいのだ。
「アマト」「ダーリン」
二人の少女が急降下し、俺の両脇までたどり着くとスピードを合わせてともに落下していく。
ここで俺と彼女達の間には慣性が働く。
三人で一人になったようなものである。
エレベーターの中では飛び跳ねても天井にぶつかることもないのは、エレベーターと一体化してる様なものであるのと一緒である。
即ち飛行能力を備える二人が俺を中心に飛行すれば俺も空に飛べるという事である。
二人はタイミングを取りながら減速し、一度落下速度をゼロにし再び空へ向かって飛翔した。
「二人とも助かった。ありがとう」
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