第489話「燃える瞳」
四つ耳獣人に最早未練などないのだから、活かしておく必要もないという思いの反面情報が引き出せないものかとも思う。
しかしながら半ば洗脳されたと同義の獣から得られる情報などたかが知れているのは、経験上良く知っていた。
忠誠心が高い者ならばそもそも口を割るような真似もしない。
「やっぱり、つまらないゲームはだらだらするのも疲れちゃうよね……お互いに。今、楽にしてあげる」
ルナの瞳が燃え滾る夕日の様に鈍く光ると同時に四つ耳獣人が発火し一歩前に踏み出すことも許されず消し炭となった。
そこには最早何も残らない。
消し炭でさえ数刻もせずに塵となって霧散する。
これで全てが片付いたなどとは思ってはいない。
司令塔であるはずの四つ耳人間を打ち取ったというのに再び、何者かの指令下に入ったように行動を開始したのだ。
少なくともルナの存在は知られてしまった。
しかしながらアマトに伝える情報としては手堅いと言える。
それもスペラが既に戻っていると仮定してのことではあるのだが、それを知るすべはない。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます