第266話「あっけないもの」
終わってみればあっけないものだった。
危険分子も原子レベルで分解されてしまえば害はないという事なのだろうか。
空気中の炭素でさえ場合によっては毒となりえるのだから、浄化されたものだと思いたい。
しかし、あれは何だったのだろうかという一つの疑問が残る。
ルナの口ぶりから、何らかの生物が置き土産宜しく残していったものと推測できるものの物言わぬ抜け殻からそれ以上のことはわからなかった。
ユイナはそっと手近なところにあったまるみのかかった漬物石のようなものに腰を下ろすと、息を吐いて深呼吸をし俯いて物思いにふけるのだった。
何をやっているのだろう……と。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます