第256話「食物連鎖」
スペラが木の窪みに隠れている兎を引っ張り出して、ためらう事もなく息の根を止める。
その手際の良さはみていて感心する他ないのだが、その光景はスーパーで加工された後の状態でしか見た事のないユイナには少々刺激が強かった。
「どうしたのにゃ? ユーニャ」
「仕方がないことだってわかってるつもりだけど、見てられなくて」
「ボクもちょっと苦手かな。特に最近は死を身近に感じるようになったからかな」
「にゃ? よくわからないにゃ。殺さないとミャー達が死んじゃうにゃ」
「そ……そうね。私もしっかりしないと」
この世界の人間全てが殺生に抵抗がないかと言われれば、そのようなことはない。
スペラが特別淡泊だという事だ。
それでもこの数日で大きく変化があったというのだから驚きである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます