第247話「ぎくしゃく」

 俺は一人先頭を行く。

 そして、気付く。

 他のみんながついて来てはいるものの会話もなければ、距離感があり俺を介してのつながりだったのだと理解させられる。


 コミュニティというものはどこの世界でも等しく生物がそこにいれば築かれていく。

 規模が大きくなればなるほど形成される小規模な集団ごとの派閥ができる。

 しかし、今はどうだろうか。


 スペラとディアナが唯一の関係性を築いてはいるが、出会って間もないことと俺への関係性を鑑みても

この状況は悪い。

 原因はほかでもない俺自身であり、ただ流れに沿って進むだけの物語に身を任せることなど出来ないひねくれた性格がより悪化に拍車をかける。


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