第236話「刻印が意味するもの」

 地面に刻まれた印にディアナが手を添えると、薄翠色に輝きだしたかと思えば徐々に光は消えてしまった。

 改めて印に触れてみると、指先に違和感を感じた。

 ついさっき印を描いたばかりだというのにまるで、悠久の時をここで過ごしたかのような古びたものに触れたような手触りだったのと削り取ったばかりだというのに、指に砂が一切つかなかったのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る