第174話「歪曲射撃」
二人を地面におろした。
そして、全力で真南に向かって駆ける。
幾重にも放たれた見えざる矢がどこから放たれていたのか、それを走っている最中にマッピングしていた。
そして、大凡の方角は確定していた。
後は狙撃手を打ち取ればこちらの勝ちだというところまで来ていた。
ユイナには悪いが順番を違えれば意味はない。
先に敵の撃破を優先することで人間味がない、薄情者だと罵ってもらっても構わない。
どちらも一度にこなせるヒーローなどではないのだから。
視界には生き物は愚か所外物すら見えないというのに、この先に何かがいるとアビリティによる警戒信号が頭をよぎる。
見渡す限り開かれた草原地帯だというのに、狙撃のような真似をするなどおかしいとは思っていた。
本来安全な位置から標的を狙うのが狙撃。
まして矢を使うのであれば、長距離を狙う場合は曲線を描くように放たなければならない。
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