大金持ちの私はゲームに生きる!

作者 夕日 ゆうや

84

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★★★ Excellent!!!

「そういうことね」、読了後椅子の背もたれに身を沈め、目を閉じて反芻しました。
読み終えた直後の新鮮な感覚が、頭に映像を再現します。
いや、待って。もしかすると後半もVRじゃないのかしら……
この続きがあって、と勝手に脳内でパズルを組み立てるように続きを展開していきます。

掌編の良さはもちろんラストの意外性や、行間に隠された書き手の想いを読み取れた時の爽快感にあります。
そしてこの物語のように、読み終えた後に色々と想像を巡らせることができる仕掛けを施された楽しみもあると思います。

うまい仕掛けでありました。

★★★ Excellent!!!

仮想空間ゲームもの。

この作品を開いたとき、流行りのVRものが始まるものだと思っていたのですが、いい意味で裏切られた感じですね。あまり多くを語り過ぎるとネタバレになってしまうので控えますが、本作はポストアポカリプスものです。まさかポストアポカリプスをこの文字数で楽しめるとは思いませんでした。

そしてオチだけではなく、序盤にもちょっとした仕掛けが用意されているところもよかったです。素晴らしい構成力でした。

★★★ Excellent!!!

最初にタイトルを見てお金持ちな主人公が充実したゲームライフを送っているお話かと思ったんです(笑)
確かに主人公はお金持ち、けれど外は核によって荒廃しきった世界。確かにゲームによって彼の心はひとときは満たされるけれど、現実世界に帰ってきたときにその孤独に打ちひしがれているように思えます。これから彼は本当の孤独と向き合わなければいけない。そう思うと読み終わったあとの空しい気持ちがずっと続くようでした。

★★★ Excellent!!!

幸せな話が広がると……

見事に引っかかりました、と言ったらおかしいですね。
作者様は引っかける気もなく私が単に冒頭から勘違いしていただけかもですが。

とにかく「うわああああ……!!!!」と叫んでしまいました。
これは上手いなぁ。
ネタバレ注意して書いてるので意味不明かもしれませんが
とても悲しかったです。

ここまで短編で掴んでくる作品も珍しいですね! 素晴らしかったです^^

いま話題のVRが題材ですが王道とも言える書き方で
しっかりと作られていると思いました♪

★★★ Excellent!!!

短いお話ですが、とてつもなく多くのテーマと風刺が込められた名著です。

きっと仮想世界の情景は、かつての自分自身の現実だったはず。
それが失われ、自ら作ったゲームで、過去を偲び、あの頃に浸るしかない寂寥感…。

昨今、バーチャルリアリティが具体性を帯びるにつれ、その中毒性・依存症が危険視されています。
本作も、そのひとつのパターンではありますが、わかっていてもやめられない、現実から逃避するしか生きる希望がない…そんなわだかまりともどかしさを端的に書き綴った、胸を締め付けられるショートショートでした。