第361話 吾輩から皆様へまた会う日まで!! 【最終回?】
吾輩は目を覚ました。こうもりが話しかけてくる。
「旦那、お目覚めですか?」
「そろそろ時間か……」
「えぇ」
「行かなくてはな……」
「えぇ…」
「しばらく留守にするぞ、セバスチャン。屋敷のことは頼む」
「……本当に行くんですか?」
「ああ。吾輩はいかねばならぬ……」
「なぜ……?」
「……」
「なぜ!! オホーツク海でマグロ漁船なんですか!?」
吾輩はお伝えする。
皆さま、長いことご愛顧を頂き誠にありがとうございます。
あと数話で……もしかしたらこれで、長いことやってきたバンパイア物語もラストになるかもしれません。ここまで続けてこられたのも読者様のおかげです。本当に感謝してもしきれない。ありがとうございます。
毎度のごとく繰り返してきた言葉ですが、『読者失くして作品は完成しない』。
読まれることで物語は完結する。そして、その人の心の片隅に少しお邪魔して残るのかもしれません。
長いようで……本当に短い。
毎日続くかと思いきや、時にスパッといなくなる。
吾輩はココでたくさんの物語に出会った。
たくさんの人に出会った。
たくさんの出来事にあった。
たくさんのことを書いた。
たくさんの想いを頂いた。
たくさんの感謝を頂いた。
たくさんの激励を頂いた。
たくさんの助けをもらった。
たくさんの……本当にたくさんのものを
――貰った。
本当は一人一人にご挨拶したくらいの勢いだが長くなる。やめておこう。
それにまた会えると信じているから。きっと、どこかで。この地球の片隅で。
しばらく休載させて頂きます。多分1年ちょっと。いつのまにか3が始まるでしょう。戻ってこれたら、きっと。
あれ……?死亡フラグみたいになってんぞ。
「旦那……本当に」
「本当だ」
「……漁船から落ちて死なないでくださいね……本当に」
あまり湿っぽいのも嫌いなんで、
「また、会えたら優しくしてください。
皆様のご多幸をお祈りしてます。
では、また会う日まで――」
吾輩は最後に書いとく。
全然書き足りねぇッ!! 知ってんだ、吾輩は!!
エタったらそれは駄作なんだ!! エタったら、その作品は死ぬんだ!!
だからこそ最後まで、下手くそだろうがぁああ、しっかり書かなきゃいけないんだぁあああああああああ!!
認められる為に書いてるのか?
違うだろう? 楽しいから書いてんだろう?
読者が読んで楽しんでくれたらいいなと思って書いてんだろう?
あぁ、綺麗ごとさ。
作家になって食っていきたいと思う人の方が多いだろう。
そんなことは知ってる。だが、作家になろうが、なるまいが、誰かを喜ばせたいって気持ちを忘れちゃいけない。自分が楽しんだ気持ちを忘れちゃいけない。
あぁ、偉ぶってるさ。
分かった気になってるさ。何にも知らねぇけど。
けど、誰がなんと言おうと、吾輩はそれが正しいと思ったんだ。
だからこそ書いてるんだ。自分の想いを気持ちを――熱を。
忘れないように。無くさないように。
いつか読み返して、顔が真っ赤になってバカなこと書いてると思うかもしれない。
その時、笑ってそれを見れたらいいと思う。純粋なバカだったって。
それで――それでいいんだ。きっと。
まだ、書き終えてない物語がたくさんあるんだ……
だから、吾輩は必ず帰ってくるよ。ここに。
「じゃあ行くか……」
「旦那……付いてきます!!」
「セバスチャン……?」
「どうせ一人だと死にかねないんですから! お供しますよ! バンパイア物語3の構想も練らなきゃいけませんしね!」
「そうか……わかった!」
吾輩は外は黒で中が赤いマントに袖を遠し、号令をかける。
「いくぞ、セバスチャン!! 世界を平和にするお仕事開始だッ!!」
「了解です! 旦那!!」
《バンパイア物語2 完》
バンパイア物語2「そろそろゴールしても……いいよね……もう。ということで『さよなら』という言葉は嫌いなので、『また会う日までッ!』」 ハギわら @hagiwarau071471
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます