第119話 スゴイ魔法使いが現れた!!
「これにて登録作業は完了致しました。我々冒険者ギルドは、新しい冒険者である貴方を歓迎します」
冒険者ギルドの受付が銅色の板を手渡してくる。
これは冒険者ギルドに登録した者が渡される組合員の証。
冒険者の証だ。
◆
先日、食堂で騎士達の会話を聞いた俺は、勇者召喚の場にもぐりこむ事が出来ないか考えた。
勇者召喚は国の主導で行われるもの。間違っても何処の馬の骨とも思えない人間が参加できる者ではない。
だが、国のほうから声をかけてくるのなら別だ。
今のメリケ国は勇者召喚が出来るほどの魔法使いが殆どいない。
その為に新たに有能な魔法使いを秘密裏に集めていた。
まぁ、秘密裏にとは言っても上層部から騎士や兵士達に有能な魔法使いの噂を聞いたら直ぐに教えろなんて言われているそうだから、勇者召喚について知っているものなら直ぐにピンと来るだろう。
そう、魔法使いとして活躍すれば良いのだ。
冒険者ギルドで魔法使いとして登録した俺は、メリケ国が求める人材である事をアピールする為の依頼を受ける事にした。
その依頼とは。
「君が冒険者ギルドから紹介された護衛の魔法使いかね」
朝、依頼主の元へとやって来た俺を白髪の老人が出迎える。
だが老人と言っても背筋はピンと伸び、元気一杯といった風情だ。
ギルドの依頼で俺がやって来たのは王都にある薬師院という建物だった。
薬師院とはいわゆる病院である。
「はい、ドットリオと申します」
冒険者ギルドには、依頼主からの依頼を紹介するための依頼板と言うモノがる。
いわゆる掲示板だ。
そして依頼板に張られた各依頼には依頼内容、報酬、期限、危険度が記載されている。
依頼内容、報酬、期限は言葉どおりであるが、危険度には二重の意味が在る。
ひとつは文字通り依頼内容がどれだけ危険かだ。
そしてもうひとつは、自分がその依頼を受ける事が出来るかどうかだ。
冒険者はギルドに加入すると銅色の板を渡される。これはマジックアイテムでもなんでもなくただの銅板だ。そこに登録した冒険者の名前などが記載されている。
この銅の板が冒険者として最低ランクの【銅】を表し、特定量の依頼をこなしていく事で【鉄】【銀】【金】【魔鋼】の順にランクアップしていく。
その際に身分を示す板もランクアップしていく訳だ。
つまりこの危険度とランクは一致しており、自分のランク以上の依頼は受ける事が出来なくなっている。
それはその冒険者が実力不足である事、そして依頼主に危険を及ぼすからだ。
冒険者ギルドは仲介機関である為、失敗が続けば冒険者ギルドの看板に泥を塗る。
そうならない為に依頼の難度にあわせてランク分けするのだ。
だから俺が受けた依頼は最低ランクの【銅】。
ただし期限が4日だ。
非常に短い。
「依頼書を読んで知っているだろうが、ここから3日の距離にあるイニカ村まで私を護衛して欲しい。ただしこの依頼は時間との勝負だ。イニカ村にはブラバ風邪と呼ばれる難しい病にかかって苦しんでいる患者に溢れておる。ブラバ風邪は感染力が強く、早く治療しなければ周辺の町や村まで広がってしまう」
成程パンデミックですね。
「そんな所に言って我々も病気が移らないんですか?」
「それは安心して欲しい。ちゃんと我々の分の薬も用意してある。感染前にこの予防薬を飲めば安全だ」
おお、それは素晴らしい。
「それもあらかじめ説明しておいたんだがな、誰も仕事を請けてくれないのだ」
だって依頼内容に薬ありとしか書いてなかったからな。発症した後に飲む薬と思ったんじゃない? でもそれだと完治するまでの間は仕事が出来ない。有給休暇の概念もない冒険者にとって病気で寝込んでいる間収入0は明らかに避けたい事態だ。それなのにランクが【銅】だから報酬も安い。依頼主が依頼慣れしていないのが問題のようだ。まぁ、俺にとっては好都合だった訳ですが。
「では早速行きましょう。時間も無いみたいですし」
「ああ、宜しく頼む。本当ならばあと数人は欲しかったのだが……」
まぁ普通護衛任務は複数人で行う行うものだからな。
「では今から馬車を手配す……」
「いえ、その必要はありませんよ」
俺は馬車を手配しようとした依頼主をやんわりと止める。
「何を……」
「時間が無いのでしょう? 魔法で馬車よりも早くお連れ致します」
「魔法で? 空でも飛んで行くのかね?」
お、鋭い。
「その通りです。飛行魔法で素早く安全に貴方を目的地の村までご案内致しますよ」
説明するよりも実際に体験させたほうが早いと思った俺は、依頼主を抱えると魔法を発動させた。
魔法が発動すると、俺と接触している依頼主も共に宙へ浮き上がる。
「お、おお! 浮いた、浮いたぞ!!」
生まれて初めての飛行魔法に興奮する依頼主。
「荷物を落とさないようにしっかりと抱えていてください」
「う、うむ」
俺の指示にしたがって依頼主は薬の入ったカバンをしっかりと抱き抱える。
「それでは行きます!」
◆
「ああ、凄いものだな、王都がもうあんなに遠くに」
初めての経験に驚きの声がやまない依頼主。
「道に沿って移動する必要がありませんからね。ソレよりも目的地までの案内をお願いします」
「お、おお。そうだったな。村へはもう暫く進むと細い分かれ道が見える。そこで分かれ道に入り、道なりにまっすぐ進めばたどり着く」
「承知しました」
依頼主の言葉通り、街道から枝が分かれるように細い枝道が伸びていた。
俺はその枝道へと進路を変える。
そして暫く進むと小さな村が見えてきた。
「見えてきました。アレが目的地の村ですね」
「おお、そうだそうだ。馬車でも3日は掛かる道のりがほんの数時間ほどで付いてしまったわ。普通ならもっと進みづらく曲がりくねった道と魔物や獣に邪魔されて時間がかかるというに。魔法と言うのはトンデモないものだな」
あまり魔法とは縁がないらしい依頼主は大絶賛である。
まぁレベルの低い魔法使いは攻撃魔法か回復魔法を優先して学ぶみたいだから、あまり飛行魔法を使う人間はいないっぽい。基本飛行魔法は自分と接触している人間1人か2人を運ぶくらい。荷物を運ぶにも限度がある。どちらかといえばバイクみたいなもんだ。
つまり需要が無いのである。
空を飛んでいる敵と戦うにしても攻撃魔法で十分だしね。
「いえいえ、たいした事はありませんよ。今回は2人だけでしたので飛行魔法でお運びする事が出来たというだけです」
「なるほど、むしろ依頼を受けてくれたのが君だけで幸運だったという訳か。ああ、すまんが村に付く前に降りてくれたまえ。突然空から人が降りてきたらパニックになるからな。それと村に入る前に予防薬を飲む必要がある」
「承知しました」
村から100mほど離れた場所に降りた俺達は、依頼主が用意した予防薬を飲む。
「苦いですね」
凄く苦い。
「良薬は苦いものだよ。これで病気を予防できるのだから安い代償さ」
文字通りの苦笑いを浮かべる依頼人。うむむ、いやマジ苦いわ。
「それでは村に薬を届けるとしようじゃないか」
◆
「お待ちしておりましたベヘナ先生!」
俺達が村へ入るなり、村人達が依頼人に殺到して村の奥へと連れて行ってしまう。
「私は患者達の治療をして居るから、君は休んでいてくれたまえ!」
村人達に神輿状態で運ばれながら依頼人ことベヘナ先生は俺に休憩を指示する。
つっても何処で休めばいいんですかね?
「あの、ベヘナ先生のお弟子さんですか?」
ふと気が付くと、俺のそばに数人の子供達が居た。
「いや、俺は護衛だよ。あの人をこの村まで連れて来たんだ」
俺の説明を聞いた子供達はなにやら自分達だけで話し始める。
そして話をやめて俺のほうを向く。
「「「ベヘナ先生を連れてきてありがとうございます!」」」
なんか感謝された。
「その、この村は街道から外れた場所にあるので、誰かが病気になっても町からのお医者様が来るまで凄く時間がかかるんです。だから数日前にブラバ風邪が流行りだした時は沢山人が死ぬと皆覚悟していたんです」
子供達の中で一番年長らしい少女が事情を説明してくれる。
「この子達の親もブラバ風邪に掛かってしまい、私達は病気が移らないようにと離れた家へ移されました。気休めですけどね」
少女がちょっと自虐が入った苦笑を浮かべる。
「もっと町に近い場所に引っ越そうとは思わなかったのかい?」
「簡単に言いますけど、村を変えたら畑を開墾し直す事になります。それにずっと暮らしている場所を捨てる事は……」
なるほど、畑か。確かにこの世界の文明水準と食料事情じゃああっさりと村を捨てることなんて出来ないよなぁ。
……だったらやっちゃうか?
「だったらさ、今より便利な道があればもっと早く町まで行き来できるようになるよね」
「え、ええ……それはそうですが」
突然何を言い出すのかといった顔で子供達が俺を見る。
「じゃあさ。その道が出来るといったら欲しい?」
「そ、それはモチロンです! でもそんな道を作る余裕なんて……」
安心しなさいお嬢さん、俺の野望の為にちょっくら助けてあげるからさ。
「ベヘナ先生の治療が終わるまではまだ掛かるから。ちょっと手伝ってあげるよ」
そう言って俺は飛行魔法で村の上空へと飛び上がった。
「うわ、何アレ!? あのおじちゃん飛んでるよ!」
「ま、魔法使い!?」
「すっげー!」
子供達が大はしゃぎだ。
俺は村の上空から街道の位置を確認する。そして王都のある方向に身を向けてから降りていった。王都の方向を確認した俺は村の端まで移動する。
「あ、あの、何をするおつもりですか!?」
突然変な事を言って空を飛んだ俺に、少女が噛み噛みで質問してくる。
「なに、ちょっと便利な道を作ってあげようと思ってね」
「え?」
俺は目の前の森に手をかざして、魔法を発動させた。
「クレイウェイブ!!」
俺の声に反応して大地が隆起し、木々が倒されていく。
「え? 何!?」
そして大地の隆起が終わった後には、数百m先まで平らな道が出来ており、木々がその先へと山積みになっていた、。
クレイウェイブは大地に土の津波を起こす魔法だ。
その魔法を使って俺は簡単に道を通したのである。
「じゃあ俺は街道まで道を通してくるから」
そう少女に言い残すと、俺は自分の作った道を進みながら森の奥へと入っていく。
「はぁ……」
俺の背後では、少女のため息とも返事とも取れない声だけが聞こえた。
◆
「しかしただ道を通すだけじゃ芸が無いな」
途中までクレイウェイブで道を作っていた俺だったが、1つ問題点を感じてそれをどうするか考えていた。
「森の中って事は魔物や猛獣が出るかも知れないんだよな」
ベヘナ先生も街道には獣や魔物が出るって言ってたしなぁ。
そう考えると道行く村人を助ける必要がある。
壁を作るか?いや、もしも街道から魔物が入ってきたら逃げる場所がなくなる。
「だったら逆にすればいいか」
発想の逆転。
俺は道の形状を変える事にした。
「アースウェイク!! ロックウェイク!!」
俺は大地の魔法と岩の魔法を併用して高さ4mの土の壁を作った。
ただしそれは壁としてではない。
壁の厚さは4m、道として使える幅である。
さらに土の壁の両端は50cm程の岩の壁が立っている。
そう、道である。
それもただの道では無い。
高速道路だ!
国道の上を通る高速道路をイメージして俺は道を作ったのだ。
この高さなら普通の獣や魔物はやってこれない。
街道側から魔物が入り込んできたときの為に一定間隔ではしごなどを道路の壁につけておけば逃げることも出来るだろう。
ああ、はしごの横に避難用の岩の子やを作るのもありだな。
っといけない。そう言う細かい仕上げは後だ。
今は街道まで続く高速道路を作らないとな。
「アースウェイク!! ロックウェイク!! もいっちょアースウェイク!! ロックウェイク!!」
俺は森の中にドンドン高速道路を作り上げていった。
◆
「なんとまぁ……」
数日後、ベヘナ先生の手厚い治療によってブラバ風邪の流行は収束を迎えた。
といっても、ブラバ風邪は手遅れになる前に薬さえ飲めば治る病気なので、何時もより早くこれたこんかいだからこそ、ココまで早く収束したらしい。
「私が治療をしている間にこんな物を作っていたとは……」
ベヘナ先生だけでなく、回復した村人達もあんぐりと口を開けてソレを見ている。
「先生を待っているのが暇だったんで、ちょっと安全に王都に行けるように道を作っておきました。この道を使えば王都へ向かう街道へ安全にたどり着きますよ」
「ちょっとって君……」
ベヘナ先生が呆れた顔で俺を見る。
「おお……ベヘナ先生を連れてきてくださっただけでなく、こんなリッパな道まで作ってくださるなんて……」
「「「「ありがとうございます魔法使い様!!!!」」」」
村人達がいっせいに地面に頭をこすり付けて礼を言ってくる。
いえいえ、良いんですよ。ちゃんとこっちにも利益が出ますから。
「本当になんとお礼を言ったらいいのか」
「魔法使い様すごーい!」
子供達が尊敬の目で俺を見てくる。もっと褒めてよいのだよ?
その晩、村人の快気祝いと高速道路開通を祝っての宴が催される事となった。
◆
「それでは我々はコレにて失礼させて貰うよ」
「ベヘナ先生、魔法使い様。本当にありがとうございました」
俺達は村人達に見送られつつ、高速道路を使って帰路に付いた。
「しかしこの道はすごいな。地上から離れているから森の中の魔物や獣が登ってこれないのも画期的だ。しかもソレをたった数日で作り上げてしまうとは」
これもエルフの魔法のお陰です。
普通の魔法使いがこれをやろうと思ったら、数十人がかりで数ヶ月掛かるだろう。
しかも雨や魔物の攻撃で道の崩壊を防ぐ為に張った岩の壁は魔法で精製したものなので、普通だったら石切り場から切りとってこなければならない。
金も時間も技術も相当にかかるのである。
いやー、エルフに憑依してホントよかったわ。
「さて、村人の見送りも見えなくなりましたし、そろそろ魔法で帰りますか」
一応村人の気持ちを考えて、彼等の視界から離れるまでは歩いて帰る事にしていたのだ。
まぁ、ベヘナ先生が高速道路の歩き心地を試してみたいといったのもあったからだが。
「そうだな。これだけしっかり土が固められていれば馬車が乗っても問題あるまい」
ああ、それを気にしていたから歩いてみたいと言ったのか。
「それにこの道があれば、私が死んでも薬や医者を僻地であるあの村へと送る事が出来る。ありがとう」
「いえいえ、大した事はしていませんよ」
何の事は無いという俺の言葉にベヘナ先生が苦笑いする。
「コレだけの事をしておきなが大した事は無いとは……だが、感謝するよ。捨てたとはいえ、あそこは私の故郷だからね」
そういってベヘナ先生は俺に深く頭を下げた。
なるほどね。あんな場所に行くにしては年をとっていると思ったんだ。
現代の日本ならともかく、髪も真っ白になったおじいさんが3日もかけて僻地の村まで行くとかおかしいもんな。しかも魔物が出る道を使ってだ。
「……では行きましょうか」
「うむ、帰りも空の旅だな。正直馬車と比べて疲れないから助かる」
少しばかり嬉しそうにいうベヘナ先生。
けど違うんだな。むしろこれが今回依頼を受けた理由だ。
「いえ、帰りは空を飛ばず別の魔法で移動します」
「ほう、今度はどんな魔法かね?」
空を飛ぶ以上に驚く魔法があるのかとベヘナ先生は興味津々だ。
意外にこのじいさん適応力高いな。
「今度の魔法はもっと早いですよ」
そういってベヘナ先生の手を掴むと、俺は転移魔法を発動させた。
◆
見覚えのある建物が俺達の目の前にある。
「…………は?」
暫くボーっとその建物を見ていたベヘナ先生だったが、ようやく状況を認識した。
「こ、ここは!? 薬師院!?」
「ええ、そうですよ。ここは王都の薬師院です」
俺はベヘナ先生の言葉を肯定する。だが当の先生は自分の言葉を信じ切れていなかった。
「いや我々はついさっきまでイニカ村に……」
「ええ、転移魔法を使って一瞬で王都まで戻って来ました」
「て、転移魔法?」
魔法の事をよく知らないベヘナ先生が理解の追いつかない様子で聞いてくる。
「行きたいと思った場所へ一瞬で移動できる魔法ですよ」
「そ、そんなスゴイ魔法が存在するのか……」
まぁ、転移魔法はこの世界、いや人間の中で最高峰クラスの魔法使いであるバーザックレベルになって漸く使える魔法だからな。普通の人は転移魔法の存在すら知らないだろう。
だからこそ俺はこの依頼を受けてたのだ。
◆
それから二週間ほど過ぎたある日。
新しい依頼を終えた俺は、報酬を受け取る為に冒険者ギルドへとやって来た。
冒険者ギルドの報酬は依頼を受けたギルドが一旦受け取る決まりだからだ。
これは依頼主から直接受け取る際に、脅して報酬を吊り上げようとする冒険者が居たからである。
まぁ、逆のパターンもあったみたいだが。
そんな訳で依頼主から依頼完了の証を受け取ってようやく報酬がもらえるわけだ。
「ドットリオだ」
「土魔法のドットリオか」
「たった二週間でもう【鉄】になったドットリオか」
「道要らずのドットリオか」
ギルドの中に入った途端、建物の中に居た冒険者達が俺を見て小声で囁きあう。
冒険者になってから徹底的に移動時間が焦点となる依頼を受け続けた俺は、飛行魔法や転移魔法といった特殊な魔法を操る存在として一目置かれる様になっていた。
「仕事が終わりましたので、確認をお願いします」
俺は依頼完了の証を受付に差し出して報酬が支払われるのを待つ。
「確認しました。こちらが報酬になります」
証を確認した受付令嬢が報酬を差し出してくる。
俺はそれを自分の財布に仕舞い込む。
「それと、ドットリオさん。貴方宛に指名以来です」
来たか!?
「使命ですか? 依頼主は?」
俺は平静を装って依頼主について質問する。
「依頼主は、……メリケ国魔法省です」
よっしゃ来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
「魔法省!? 国からの使命って事ですか!?」
「その様です。この紹介状をもって城まで来るようにとの事です。この話を聞いた時点で貴方には城へ向かう義務が生じます。これはギルド憲章に記された国家依頼に該当しますので、明日までに絶対に話を聞きに行ってください」
「分かりました」
俺は内心の興奮を悟られないように注意して紹介状を受け取ってギルドを出た。
そして転移魔法で人気の無い場所へとやって来てから俺は叫んだ。
「いよっしゃぁぁぁぁぁぁ!!! ついに目的の方からやって来たぜぇぇぇぇぇぇ!!!」
コレで召喚魔法についての情報が手に入るぞ!!
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