まんマ。

 いつものバス停にて――


「香るゆず七味チキンか~」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「ゆずチキンならおいしそ~だケド……七味がどのくらい効いてるかよね。せっかく食べるならベストの状態で食べたいものね。七味がピリ辛でいいアクセントになってるぐらいが好みかしら?」


「ジュ~シ~なフライドチキンは手軽に肉の味を楽しめるのが最大の売りよね!」

 手軽にといいつつもバケツのような大型バ~レルを買っていく月夜。


「記事読んでたらチキン食べたくなってきわ」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「キショ~なショクザイ『モウカのほし』がグロいとワダイ?」

 イブキもグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「アラ? 食材はグロイほどおいし~のよ」

 と、月夜が口を挟んでくる。


「でも、お~きさもカタチもヒトのシンゾ~そっくりだよぉ」

 そういってスマホ画面を見せてくる。


「ホントっ!? 割とグロいわね」


「でしょ~」


「サメさんのシンゾ~なんだって」


「へぇ~……まあ、そのまんまでてくるワケじゃないし、調理された物は平気でしょ」


「コリっとしたショッカンでおいし~んだって」


「ふ~ん……機会があったら食べてみたいわね」


「月夜ならまんまをカブリついてもにあいそぉ~」


「さすがのウチも躊躇するわよ」

 モンスタ~映画の主人公のような月夜をイメ~ジするイブキだった。

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