すま〜ト。

 いつものバス停にて――


「すた丼が北海道フェア」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「なにがはいるのかしら? すた丼にウニ? マグロ? カニ? イクラ?」

 様々な海鮮をイメ~ジしながら、


「海鮮に肉をドッサリ最高よね!」

 隣でイブキが「あうかなぁ~?」と首を傾げているのを余所にそんな事をいう。


「十勝豚丼に使う肉を使用し北海道バタ~をのせ特性ダレを――海の幸ははいらないのんだ……」

 内容を読んで少しガッカリする月夜の隣では、


「スマ〜トバスて〜っ⁉︎」

 イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「じこくをしるだけじゃない。さまざまなキノ〜をもたせたスマ〜トバスて〜――スマ〜トってかしこいとかリコ〜とかってイミだっけ? じゃ、ロボだね! ヘンケ〜すんのかなっ!」

 スマ〜トの意味を履き違えながらそんな事をいう。


「賢いってのがもっとも代表的な意味じゃなかった? 人類の賢さといったら牛丼を生み出した事よねっ! よってこのバス停からは牛丼がでてくるのよっ‼︎」

 こちらも色々履き違えてそんな事をいう月夜。


「そ〜なると、スマホからもギュ〜ドンでてこないとおかし〜よ〜なぁ〜?」


「いずれそ〜なるわっ!」


「なるのっ⁉︎」


「近い将来あらゆるトコから牛丼を購入できるようになる――ハズ」


「う〜みゅ……でもジッサイにはパンをハンバイするみたいだよぉ〜」

 記事の先を読み進めてそういうイブキだった。

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