ぶタ。

 いつものバス停にて――


「ブタカフェ?」

 月夜が動物系の話題を集めたアプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「ネコカフェは聞いた事あるケド、ブタカフェ?」

 そんな事を言いながら先を読み進める。


「子犬サイズのブタさんはとっても甘えん坊であちらからよってくるっ!?」

 黒い毛並み白い毛並みの様々なブタ画像を見ながら、


「ブタは基本的にさみしがり屋なのであっちから膝の上にのってくるっ! いいじゃないっ!!」


「さいごにかいてあるコトにチュ~イしてね」

 イブキがそう言ってくる。


「あちらから寄ってこない場合は抱っこは禁止……」


「ん~……月夜のまわりにク~ハクちたいができるさましかイメ~ジできないよぉ~」


「そ、そんな事ないわよっ! ウチにだってブタさん来てくれるモンっ!!」


「いや~……ガゾ~みながら『カワイイ……でも、おいしそ~』ってもらすヒトのトコにはさすがのブタさんもこないでしょ」


「も、もちろん。この子達は食べないわよ」


「そんなあたりまえのコト、ジシンマンマンいいきられてもぉ~」

 ブタのおしりにかじりつく月夜をイメ~ジしながら、


「だから、平気よっ! ウチの膝のうえにもブタさんきてくれるって」


「ちなみにキョ~のおひるなにすんの?」


「ん~……この子達見てたらブタ丼食べたくなってきたわね~」


「じゃ、このブタカフェいくヒは?」


「もちろん。ブタ丼食べてブタの素晴らしさを認識してから行くわよっ!」


「これはよってこないねぇ~」

 瞳をブタ丼にしながら自信満々に言い切る月夜にそういうイブキだった。

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