はんタ~。

 いつものバス停にて――


「へぇ~……コンビニ弁当のハンバ~グとか揚げ物の下にあるパスタってちゃんと意味がったのね~」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、記事を読みながら、そんな声をを洩らした。


「ウチはってきり肉類をケチって底上げしてるだけだと思ってた。ガロニってゆ~時間経過で出てくるアブラを吸ってベタベタになるのを防ぐためにパスタを敷いてるのね。とくに考えて食べてなかったケド、肉量増えないかしら? って思ってたわね」

 月夜がコンビニ弁当の小技に感心している隣では、


「ナラでチュ~ゴクかんこ~きゃくゲキゲンでシカさんがオ~アバレっ! まちにでてシュ~ダンでド~ロやミンカをあるきまわるジタイっ!」

 イブキが自分の天敵に関する記事を読んでいた。


「ん~……こんどはヒトをおそいだすかなぁ~? いっけんカワイイんだけど、よくみるとデッカイし、トッシンしてくるし、シュ~ダンになると……それがウエテ、キョ~ボ~になったらアブナよね。ゾンビのがマシのレベル。ナラがラク~ンシティになっちゃうよっ!」

 瞳を爛々に滾らせた鹿の群れが街を闊歩する様をイメ~ジしながら、


「じもとのカンコ~キョ~カイはエサはたべてるし、はいかいしてるのもサンポのハンイかぁ~……まあ、いざとなったら――」


「さいきょ~のほしょくしゃ月夜をハケンすればぜ~んぶたべてくれる!」


「誰の事よ」

 そう声をかけてくる最強の捕食者だった。

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