わらにんぎョ〜。

 いつものバス停にて――


「若者の雑煮離れ?」

 月夜がグルメ系ニュ~スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「そ~なのかしら? あんまりそんな気しないケド……出てくれば食べるし、材料あれば作る――かも?」

 そんな事を言いながら続きを読み進める。


「三〇代が五四パ~セントともっとも少なかった……そ~いっても半数は食べてるのね~。二〇代は五八パ~セント。十代は調査なし? 十代で完全自炊してる人が少ないからかしら?」


「半数いってれば十分だと思うケド……少ないのかしら?? おいし~物増えてみんな昔ほど餅食べなくなっただけだと思うし」

 そんな事を言う月夜の隣では、


「アマゾンでうってるアルモノがとてもこわいとワダイ?」

 イブキがTwitterで話題のそんな記事を読んでいた。


「ワラにんぎょ〜……へェ〜……こんなんうってんだぁ〜。でも、なにがこわいんだろぉ〜?」

 そう洩らしながら画面をスクロ〜ルさせていく。


「ん? ゴスンくぎ1ほんサ〜ビス……? えっ! このワラにんぎょ〜ってそ〜ゆ〜のなの?」


「月夜、月夜」


「あ〜……ウチそ〜ゆ〜のダメなトコだから」

 コミケ情報を見ながら、イブキを見ないようにしてそういう月夜だった。

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