おむすビ。

 いつものバス停にて――


「タコヤキが一舟三九〇円か〜」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、タコヤキチェ〜ンのそんなイベント情報を見ていた。


「四、五、六日ね。牛丼のあとにいいかも、近くにあったかしら?」

 そんな事を言いながら、店舗情報を検索する月夜の隣では、


「おむすびケ〜キ?」

 イブキがスィ〜ツ情報の中にあった、そんな記事を読んでいた。


「いま、おむすびがたのケ〜キがニンキ――そ〜なんだぁ〜」


「ココアスポンジやバニラクリ〜ムをクレ〜プのキジでおむすびっぽくしてんだぁ〜」


「ココアクレ〜プの生地ってこんな海苔っぽいのね」

 画像をみた月夜が口を挟んでくる。


「たべやすそ〜だけどねぇ〜。クレ〜プきじってコトはホント〜のオニギリみたいにもってたべんだよね?」


「……たぶん」


「よ〜はオニギリのカタチになったクレ〜プ?」


「そ〜なのかしら?」


「たべてみないとわっかんないねっ!」

 妙な使命感に燃えるイブキだった。

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