ふぁっしょン。

 いつものバス停にて――


「インフルエンザ流行ってるわね~」

 月夜がスマホでニュ~スを見ながら、そんな声を洩らす。


「やっぱり完全栄養食の牛丼を朝昼夜と最低三食はとるべきよね~。タマゴにネギ、米と効きそうな具材に肉がのった完全栄養食! ニュ~スで取り上げられないかしら? 牛丼がインフルエンザ予防と治療にっ!? みたいな感じで、マスクが取り上げられた時はコンビニや薬局からマスクが売り切れたわよね~。あんな感じで牛丼店へ殺到するのかしら?」

 そんな牛丼愛溢れる事を言っている月夜の隣では、


「ヒ〜タ〜ないぞ〜のふく?」

 イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「モバイルバッテリ〜にせつぞくしてカド〜。なつにもファンまわしてネツをにがすてきなフクあったよねぇ〜」

 イブキが高暑作業を軽減する作業服を思いだしながら、


「さいきんはフクにいろんなキノ〜をつけるコトになってきてんのかなぁ〜?」


「快適性を追求した結果じゃない?」


「もっとすごいキノ〜とかこないかなぁ〜?」


「エアコン内蔵?」


「ううん。もっとこ〜わるいやつがきたらカタにナイゾ〜したパトランプがまわってお〜きなオトがするとか」


「防犯ブザ〜をとりつけんの?」


「もっとシンカさせてフクぬいでアイテにぶつけるとバクハツするとか」


「防犯じゃなくって殲滅になってるケド……」


「さいしゅ〜てきにはランドセルみたいなジカはつでんきつけて、キンリョクゾ〜キョ〜!」


「それって服じゃなくってパワ〜ドス〜ツって言はない?」

 イブキの進化服にそういう月夜だった。

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