かすたム。

 いつものバス停にて――


「ベンツからクルマとかいわできるAIト〜サイしゃがト〜ジョ〜?」

 イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「そっかぁ〜……いつかくるとおもってたけど、ついにきたかぁ〜……」

 待ってましたといった感じで、


「ヘイ! ベンツっ! とかいってキド〜すんのかなぁ〜? それともオ〜ケ〜メルセデス? AIのなまえかえれないのかなぁ〜? アスラ〜ダってつけるよねぇ〜。だいたいニホンにはしってるクルマの99パ〜セントがアスラ〜ダになるよねぇ〜」

 青と白を基調としたサイバ〜マシンをイメ〜ジしながら、そんな事をいうイブキの隣では、


「冷めた牛丼をおいしくする方法?」

 月夜がグルメ系の中にあった、そんな記事を読んでいた。


「簡単よ」


「牛丼は冷めてもうまいっ!」

 力強くそう言い切って続きを読み進める。


「冷めた牛丼はチャ〜ハンにカスタムするとおいしさが倍増するっ⁉︎ そ、そんな――」

 予想が外れたためかよろける月夜。


「ただでさえおいし〜牛丼が倍増っ! それはもはや神といってしまってもいいんじゃないかしら」

 諸手を天に挙げ瞳には狂信的な光を灯しつつ、


「熱した油にタマゴと牛丼をいれてチャ〜ハンに……」

 完成した画像を見つめる月夜。


「こ、これが……牛丼をこえた牛丼……」


「もうこれチャ〜ハンじゃない?」

 イブキの指摘に頷く月夜だった。

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