はっきんグ。

 いつものバス停にて――


「通販サイトの偽レヴュ〜の見分け方?」

 月夜がフリマアプリやネット通販の記事を扱ったアプリの中から、そんなものを発見した。


「日本語がちょっと変だったり、無意味に褒めちぎってるのはアヤシ〜わよね」

 そんな事を洩らしつつ、続きを読み進める。


「偽レヴュ〜かど〜か判断してくれる診断サイト? へぇ〜……そんなんあるのね〜……使い方も商品URLをいれるだけでサクラ度何パ〜セントと診断してくれる。使い方も簡単ねこれからやってみよ〜かしら?」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「どこでもいのれる、でんしロザリオにセキュリティホ〜ルがみつかるっ⁉︎」

 イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「そ、そんな……ハッキングなんて……」

 イブキは十字を切ると淡く輝くロザリオがライトセイバ〜に変わり、その後刀身が真っ赤に染まると使用者を斬りつける様をイメ〜ジする。


「ピンチっ! エクソシストのブキがっ!」


「一万二〇〇〇円だもね〜……そんなに安全性に予算さけなかったのかしら?」

 月夜の現実的な意見を聞こえないフリをして。


「これは――でんしロザリオをパワ〜アップさせなおとっ!」

 そんな事を言いながら勝手に機能を考えるはじめる。


「まずエクソシストど〜しのツ〜シンきの〜でしょ、ジュ〜ジをきってライトセイ〜かはそのままで――」

 もはや別物になってしまっている。


「あとは――PayPayにLINEペイ、セブンぺ――」


「それいる?」


「え〜! ベンリじゃん」


「スマホでいいじゃない」


「う〜みゅ……じゃ、アクマにかこまれてゼッタイゼツメ〜のときにジバクしてセ〜スイをまきちらすキノ――」

 満身創痍の黒コ〜ト男が悪魔に囲まれる中で口と脇から血を流し、片腕になってるトコから歯でロザリオを噛みちぎるよニヤリと笑う。


「こんなバメンでつかえるでしょ!」


「あんまり使いたくない機能ね」


「ほかのもジュ〜ダンからみをまもってくだけちるキノ〜」


「いいわね! 主人公とは良き友ライバル関係で普段はいがきあってるとかそんなポジションのキャラに持たせて」


「いや……そんなセッテ〜はないけど……」


「悪い奴に撃たれて死んじゃうんだケド、仲間のピンチに駆けつけて、「俺を殺せるのは主人公だけだ」的なセリフを言わせるのよねっ!」


「さ、さぁ?」


「ワイルド×真面目いいわよね〜……って、なんの話しだっけ?」


「うん? ボクのかんがえてモエシチュはっぴょ〜じゃなかった?」


「そんな話しだったかしら?」

 また有耶無耶の中に一つの話題が消えさるのだった。

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