なつやすみろス。

いつものバス停にて――


「ん〜……ナツヤスミがぁ〜……」

制服で涙目のままスマホ画面のカレンダ〜数字を恨めしげに見つめるイブキ。


「ナツヤスミ……」


「ジタバタしないでよ」

駄々っ子のように腕を振り回すイブキにそう言う月夜。


「だってぇ〜……これからテストもあるし、なによりずっとガッコ〜……まだあついのにガッコ〜……む〜……」

再び駄々っ子のように腕を振り回す。


「生活が規則正しくなっていいじゃない?」


「え〜! イブキさんフキソクのがい〜」


「そう? ご飯がおいしくなるわよ」


「いやいや。フキソクにヨクボ〜のままたべたほ〜がおいし〜よっ!」


「た、確かに欲望のまま食べた方がいい……かも?」


「それにいつでもギュ〜ドンたべれるよ」


「うっ! そ、それは……」

言いくるめられそうになる月夜。


「ね〜。ナツヤスミさいこ〜。もういっそセ〜トがあついとおもえばナツヤスミでい〜じゃん!」


「そんな事になったたアンタずっと来ないわよね?」


「あきごろにちょっことくるよぉ」

人差し指と親指の間に空間を開けて、


「あと、さむいとフユヤスミとガッタイするかも?」


「結局、ずっと休みじゃないっ⁉︎」


「う〜みゅ……それだとミョ〜なザイアクンあるから、ちょこっとでる」


「それだけ長いと宿題たいへんそ〜よね〜」


「ダイジョブ。やらないしっ‼︎」

そういって真っ白な宿題を見せてくる。


「……いや。やろうよ」

それを見て呆れ顔でそう言うのだった。

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