あきタ。

いつものバス停にて――


「一〇連休で煎餅をもらいまくった奈良の鹿さんが煎餅に飽きる?」

月夜が動物ネタのニュ〜スを集めたアプリから、そんな記事を発見した。


「へぇ〜……そんな事あるのね〜」

記事の中には鹿の頭――ツノとツノの間に積み重ねた煎餅を載せた鹿の画像も添付されていた。


「きっと観光客からいやってほどもらったのね〜」

周辺にある煎餅に見向きもせず、座ってウンザリしたような表情にもみえる鹿にそういう月夜。


「子供が鹿に煎餅を差し出すもまったく口を開けない様子か〜……満腹じゃ仕方ないわよね」


「マンプクになると、こ〜なんだシカさん」

イブキもその様子を見て口を挟んでくる。


「そ〜みたいね」


「いっつもはもっとグイグイくんのに……スカ〜トたべるし……。こんなにセンベ〜にキョ〜ミをしめさないシカさんになっちゃうコトもあんだねぇ〜」

イブキは以前に行ったとき煎餅をもってるだけ包囲されツノでつつかれ、逃げ出しても大群で追いかけられた事を思い出す。


「……あれならゾンビのほ〜がマシだったかなぁ〜? はやいモン……スカ〜トたべるし」


「……ウチのトコには全く来なかったケドね」


「スカ〜トもたべちゃうシカさんもヒグマとかモ〜ジュ〜にはむかっていなかにでしょ」



「鹿煎餅に飽きるなんて……ウチも牛丼飽きるほど食べてみたいわ〜」

イブキの言葉を無視して、そんな願望を口にする。


「チキュ〜からウシさんがいなくなっちゃうよっ!」

月夜の願望にそう言うイブキだった。

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