エイプリルフ〜る。

いつものバス停にて――


「そっか〜……キョ〜は……」

イブキがなにかの記事を読みながら、そんな声を洩らした。


「ね〜ね〜月夜」


「ん〜?」


「イブキさんね〜カレシできたよ〜」


「アンタ……毎年それ言ってるケド、ほかにないの?」


「う〜……そだっけ? うんとね〜……ビックリマンにはメ〜カ〜ももってないマボロシのシ〜ルがあんだよっ!」


「それ事実だし」


「えっ! そなのっ⁉︎」


「むかしロッテの球場で配布された幻のシ〜ルがあって、メ〜カ〜も持ってる人探してるみたいよ」

そういって詳細をスマホ画面に表示させる。


「うっ……ホントだった……じ、じゃ、コンビニのパスタとかによくタマゴのキミだけのってよね、あれってじつはキミじゃないんだよ!」


「そうよ。水飴とゼラチンと寒天でつくってて食べてみても本物を区別つかないわよね〜。卵黄風ソ〜スって言うらしいわよ」


「そ、そうだったんだ……イブキさんアレすきだったのに……」

自分の嘘――嘘だと思ってたモノにダメ〜ジを受けるイブキ。


「あっ! じゃさ、これ知ってる?」


「ん〜……」


「今日からコ〜ラが値上がりするみたいよ」


「へへ〜ん! それはウソだよ! もう20ネンいじょ〜かわってないし、21セ〜キはこのままだよっ! 月夜もまだまだアマいなぁ〜」

ドヤ顏でそう言うイブキだが、帰りのコンビニで二〇円値上がった1、5Lのコ〜ラを発見するのだった。

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