しんカ。

いつものバス停にて――


「総重量六キロのハンバ〜ガ〜っ⁉︎」

月夜がデッカい皿のうえにのっけられた巨大なハンバ〜ガ〜の画像を見ながら、そんな声をあげる。


「パティも二、五キロ……直径三〇センチ……一般的なハンバ〜ガ〜四〇個ぶん……はじめてね。ウチでも完食できるかわからないサイズに出会うのは……」

予約目安四〇人、一〇以上推奨という文字を完全に無視して一人でで挑もうとしている月夜の隣では、


「ジュミョ〜がないロブスタ〜がつぎにおこなうシンカ」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「ロブスタ〜はダッピするたびにガイカクはもとよりナイゾ〜もシンピンになるからジュミョ〜がソンザイしない。これはわりときくよね。イブキさんはシンカイにデッカいロブスタ〜のモンスタ〜がいるとおもってる」

数十メ〜トルはある真っ赤なロブスタ〜が海の底でハサミを掲げている姿をイメ〜ジするイブキ。


「それいいわねっ! おいしそ〜っ‼︎」

イブキの妄想に月夜がそんな事を言ってくる。


「それがジャクテンなんだよね〜……おいし〜からタコやニンゲンや月夜にホショクされちゃうんだよね〜」


「なんでウチが人類のカテゴリ〜かた外れてんの?」


「たべてもマズイってのウリにしてタイコからいきのこってきたシ〜ラカンスみたいになれば……」


「そんな進化はウチが許さないっ!」

全力でそう言い切る月夜だった。

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