かんちがイ。

いつものバス停にて――


「人になつく家庭用ロボットか〜……」

月夜がテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「四三センチに三キロと小型犬ほどの大きさで愛くるしい仕草や表情で触り心地最高なロボット」

ゆるキャラのようなロボットの画像をみながら、


「人肌よりも少し暖かく、様々なセンサ〜を内蔵し撫でられた事を感知しその人に懐くように設定されている」


「懐くと名前を呼べば手をパタパタさせながら寄ってくるようになる……」

月夜は自分の後ろを付いて回るロボットをイメ〜ジする。


「価格は三四万円……た、高い……」

月夜が価格を見て落ち込んでいる隣では、


「30さいのオトコとそいねできるっ⁉︎」

イブキがスマホでなにかを見ながら、そんな事を言っていた。


「う〜みゅ……このおなかにさわってもいいのかな〜?」


「ポヨンポヨンしてそ〜さわりたいなぁ〜」


「アンタいったいなに言ってんのっ⁉︎」

月夜が驚きの表情でそう言ってくる。


「ゲ〜ムうまかったら誰でもいいの?」


「ゲ〜ム?」


「添い寝とか……お、お腹触るとか……」


「え〜このアザラシのおなかさわりたくない?」

そういってイブキが見せてくるスマホ画面には真っ白な氷雪の上に同じような真っ白な身体でズングリむっくりの海獣――アザラシが写っていた。


「……これはオスって言わない?」

その愛らしさにしばらく画像を見つめた後にそういう月夜だった。

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