ぜロ。

いつものバス停にて――


「鬼盛りすたみなジャンキ〜からあげライスっ!」

月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読みながら。


「ニンニクのパンチがきいた唐揚げ――すたからを一二個いれたとってもジャンクな一品か〜」

平皿に山積みなった唐揚げの画像を見ながら、


「これはいいわね……ぜひとも思う食べなくっちゃ!」

静かにそんな決意をしている月夜の隣では、


「おっぱいはもむとおっきくなるかやってみたっ⁉︎」

イブキがそんな記事を読んでいた。


「おぉ! それでケッカはど〜なったんだろ?」

先を焦りながら、スマホ画面を下へと送る。


「イクニュ〜カウンセラ〜がもみかたをシド〜! したチチもみにオッパイまわし、オッパイえっくすっ! なんかスゴそ〜! などのワザをクシしてイチマンカイもむコトによってグラビアアイドルのオッパイはDからFへとシンカしたっ‼︎」

後半は興奮のあまりスマホを握り潰してしまうんじゃないかというほど力を籠めて記事を読み終えるイブキ。


「ふふん♪ イチマンカイで2カップアップならやくヨンマンカイもめばイブキさんはカミへとシンカできるってコトだよね!」

巨乳になった自身を神を表現するほど記事を盲信するイブキ。


「よ〜し、さっそく――」

スマホをポケットに押し込み、さっそく神への階段を登ろうとするイブキの姿を肉まんを食べながら見守る月夜。


「…………」

両手を胸の前でワキワキさせるイブキ。


「…………」

二個目の肉まんを取り出す月夜。


「ど〜しよ? もむほどない」


「見ればわかる」

イブキ神への道あと40000/40000回。

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