こ~ないえン。

 いつものバス停にて――


「いたた……」

 イブキがそんな声を洩らしながら、舌先で口内を探る。


「んっ!? コ~ナイエンあるっ!?」

 舌先に感じたわずかな違和感、舌先がかすった瞬間に走る痛みに顔をしかめつつ、


「ん~……なんでできたんだろ~? かんだおぼえもないし~……」

 自覚してしまい一層、意識してしまうようになった口内のデキモノに辟易するイブキ。


「なんかイッパツでなおるホ~ホ~ないんかな~? センズみたいにヒトツブたべたらゼンカイみたいなやつ」

 そんな便利アイテムを口にしながら、スマホで口内炎の事を調べるイブキ。


「へェ~……コ~ナイエンっていってもケッコ~しゅるいあんだぁ~」

 調べながら、出てきた記事を読みながら、


「かんだりキズなんかモトできるカタルってやつと、ヘルペスなんかのウィルスがゲ~インのストレスやエ~ヨ~がゲ~インのアフタってやつ~……なおしかたはどれもウガイなんかをしてコ~ナイサイケンをふやさないコトかぁ~、うがいよ~のクスリをつかうのもいいし、コ~ナイパッチをつける」


「コ~ナイパッチはなんかヘンなアジがしておちつかなさそ~。ゲ~インはやっぱしねぶそくとかかな~? エ~ヨ~とかはどなんだろ?」



「そんな時こそ牛丼を食べるのよっ!」

 食べ物の事になるとここぞばかりにゴリ推しする月夜だった。 

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