ひっとまソ。

「う~みゅ……」

 イブキがゲ~ム画面を見ながら、なにやら考えこんでいる。


『Hello IBK48』

 背後から光が当てられ、完全に影になってしまっている画面の中の人物がそう語りかける。


『このメッセ~ジを友好の証とは捉えないでほしい――』

 影の人物は流暢な英語で続けるが画面の下には日本語訳でそう字幕がついている。


「つまり……こんどのタ~ゲッツは……」

 画面の中では話しが続いている。


『おかえりなさい48(フォ~ティ~エイト)』

 妙齢の女性の声で告げる。


『今回のタ~ゲットは偏食思想のカルト教団『ギュ~ドン』の――』

 場面が切り替わり、ガラス張りの店内で牛丼をがっついている女子高生の姿が映しだされる。


『教祖『牛愛・月夜』。彼女達は牛丼こそ世界最高の食べ物と信じあらゆる人種、宗教の人々にこれを喰わせようと画策している。これは由々しき事態よ』

 画面は航空写真の一点に印がつくと徐々に拡大されていき――


『クライアントは宗教的にこれをよしとしない勢力、我々がこれ以上知る必要はないわ。すぐに店に飛び対象をすみやかに排除することを望んでいる』

 ポニ~テ~ル姿の女子高生の画像が出て、大きく『✖』印がつく。


『準備は一任するわ』

 そう残して画面は暗転する。


 ちゅんちゅんちゅん、ばさばさばさばさ――


「……ゆめでもゲ~ムしてた」

 スズメの鳴き声をききながら、そう洩らす寝起きのイブキだった。

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