ばっト。

 いつものバス停にて――


「へぇ~……コウモリってカワイイんだぁ~」

 月夜が指にブラ下がった目がクリクリしたコウモリがアクビをしたり、翼をはためかせたり、鉤爪をしまい忘れたり、耳をピクピクさせたりする動画を見ながら、


「手の中に収まるぐらいだし、そんなに飼育も大変じゃなさそうだし、飼いたいな~」

 表情を緩めながら、そんな事を言う。


「月夜月夜」

 隣にいたイブキが口を挟んでくる。


「コウモリってザッキンとかすっごいからたべられないよっ!」


「食べないわよっ!」


「そなの? 月夜のコトだからテッキリ――」


「それに食べられるコウモリもあるんだから」


「そなの?」


「パラオじゃ伝統的な料理よ。フル~ツバットっていうフル~ツしか食べない種類で菌もない種類。生姜風ス~プや普通に肉料理として食べるみたいよ。味は魚の血合いみたいなんだってマグロやカツオの赤身ににた味がするんだってさ」


「へェ~……なんかヤケにくわしいなぁ~……」


「ペットで飼うのもこの種類よ」


「やっぱりたべるんじゃん!」

 やけに詳しい月夜にそう言い放つイブキだった。

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