かすたム。

いつものバス停にて――


「ジダイをさきどりしすぎた、ファミコンのシュ~ヘンキキかぁ~……」

 イブキが白と赤のプラスチックでできたゲ~ムハ~ドの画像を見ながら、そんな記事を読んでいた。


「ディスクシステムとかケッコ~かわりダネおおいんだよね~。てんじかいとかハクブツカンとかいってもタイテ~はテンジヒンでさわらせてくんないけど……3Dシステムとかいまでもギリギリのギジュツをサンジュ~ネンまえでやってたんだモンなぁ~……これぜったいコダイのウチュ~ジンがカンケ~してるよね!」

 イブキは京都にある会社の屋上に円盤型UFOが着陸する光景をイメ~ジする。


「そりゃ~。エ~セ~からゲ~ムはいしんしよ~とするよね」

 イブキが空を――その先にある宇宙を見上げている隣では、


「牛丼をドリアにか、か、改造っ!?」

 月夜がスマホを持つ手を震わせながら、某牛丼チェ~ンの新メニュ~を見ていた。


「牛丼はいまある形が最高にして至宝、これ以上の詰め込みは逆にクオリティを下げるだけなのに……で、でも。進歩を忘れないってのはいいことよね!」

 自分に言い聞かせるようにそんな事を言いながら、続きを読み進める。


「四種類のチ~ズを使ったドリア牛……」


「たべないの?」


「食べるわよ」


「……さっきあんなにおこってたのに~」

 そういって首を傾げるイブキだった。

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