ちがイ。

 いつものバス停にて――


「アイスで1コついかできるチケットをプレゼントっ!?」

 イブキが少し弱くなってきた暑さの中でそんな声をあげた。


「1コにつき、チケットいちまいもらえる……とゆ~コトは……つぎからはシングルでもダブル、ダブルたのんだらトリプルアイスになんだっ!

 イブキは興奮しながら、頭の中で段々に積まれていくアイスをイメ~ジする。


「なんてステキなイベンツっ!!」

 イブキがそんな事を言っている隣では。


「台湾でビックマックを一個買うと、もう一個ついてくるキャンペ~ンを実施したら客が殺到して一時閉店になる騒ぎに発展っ!!」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「ビックマックだもんそ~なるわよ!」

 まるで『ウチはわかってた』とでも言いたげな様子で、


「一個買えばもう一個なんて――五〇個買えば一〇〇個になるんだモン! そりゃ~殺到するわっ!!」

 月夜が通常では考えられない数字を口にする。


「そっかな~? 2コもいらなくない??」

 月夜の声を聞き、そう言って首を傾げるイブキ。


「アンタさっきアイスで同じような事言ってなかったっ!?」

 あまりにも違う反応にそう言い返す月夜だった。

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