いちまんえン。

いつものバス停にて――


「アキバのゲ〜センでオ〜ノさんシヨ〜のキョ〜タイ?」

イブキはスティックの頭の丸い部分がなく棒だけの移動ステックとボタンが六ボタンのうち五ボタンが破壊された筐体を見ながら。


「できるのはショ〜キックのみかぁ〜……でも、ストⅡならわりといけそ〜……ガイルとサガット、バルログがきつそ〜だけど……ヨガスマッシュもできないよね? あいてホ〜コ〜でじゃくパン、キックのど〜じおしだっけ? ス〜パ〜はこれだけどⅡもおんなじだっけ?? もしできんならスマッシュでゴリおしできるかも〜」


「コントロ〜ラ〜にぎって2、3プンうごかせばわかんのになぁ〜」

イブキはコントロ〜ラ〜をもっているような手つきでエア操作をしながら、そんな事を洩らす。


「このオ〜ノさんシヨ〜のキョ〜タイをワンコインクリアできたヒトはイチマンエンぶんのショ〜ヒンけんプレゼント――いちまんえんかぁ〜……そんだけあったら――」


「王将の餃子一〇〇皿よね〜」


「そ〜そ〜オ〜ショ〜のぎょうざ100サラ――たべないよっ! ゆきちさんヒトリじゃそんなにかえないし」

実に自然な流れで話しを振られ、おもわず流されかけるイブキ。


「ふふん♪ ところがね〜なんと九月一日限定で餃子が一〇〇円になるのよっ! 一万円で一〇〇皿よっ‼︎ 餃子一〇〇皿なんて乙女の夢よね〜」


「そんなニンニクくさいユメは月夜だけだよ」

舞い上がる月夜にそう言い放つイブキだった。

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