そ~ダ。

 いつものバス停にて――


「牛丼チェ~ン店の四社を食べ比べてみたか~……いいな~こ~ゆ~記事はウチにやらせるのが一番いいとおもうケド……」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事に心底うらやましそうな声を洩らしていた。


「だいたいどこも三八〇円なのね~……すき家あけ三五〇円か~……でも、問題は味よね! やっぱしおいしくなくっちゃ牛丼じゃない! でも牛丼だからおいしくないワケないのよ! おいしくないのは牛丼じゃないわっ!」

 月夜がそんな哲学的な事を言っている隣では、


「きがるにタンサンスイにできるソ~ダマっ~シンっ!?」

 イブキがテクノロジ~系ニュ~スの中にあった、そんな記事に喰いついていた!


「オレンジジュ~スやレモンすいをこれでカンタンにおいし~ジュ~スへ! お~! なにこれマホ~のアイテムみたいなマっシ~ン! ただでさえおいし~コ~ラやメロンソ~ダをこれでさらにおいしくっ!!」

 意味がよくわかっていないのか普通に炭酸飲料につかう事を想定しているイブキ。


「やっぱしすきなモンをパワ~アップできるのはいいよね~?」

 そういって月夜に同意を求める。


「月夜はどんなモノをおいしくしたい?」


「ウチは牛丼かな~?」


「……タンサンぎゅ~どん……?」

 月夜の回答に軽いパニックになるイブキだった。

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