だがシ。
いつものバス停にて――
「タコヤキ一船八八円っ!?」
月夜がタコヤキチェ~ン店のイベントを見ながら、そんな声を上げていた。
「一船八八円っていったら――」
月夜は脳裏に一船をイメ~ジすると、
「確か……八個ぐらいはいってたわよね? じゃ、一個あたり十一円ってコトになるじゃないっ!? 駄菓子レベルよ駄菓子っ!!」
興奮しながら続きを読み進める。
「御一人様二個目から通常価格……そっか~そ~よね。この価格なら一〇〇個とか買っていく人がいても不思議じゃないもの」
月夜は自分の底なしを他者にまであてはめて考えている隣では、
「マズイぼ~?」
イブキが某名作駄菓子っぽい名前を口にして頭上に『?』を浮かべていた。
「なんだろ? うまいならわかんだけど……まずいならだ~れもたべないよ~な?」
そんな事を言いながら、続きを読み進める。
「チバのデンシャかいしゃがハンバイするスナックかし。め~しょ~はマズイぼ~だが、アジはまずくなくむしろウマい! そ~なんだっ!? だいいちだんはコンポタあじ――だいいちだん? シリ~ズかすんだっ!?」
「アジもコンポタ……ちがうボ~のコンポタみたいにノドにノツノツとひっかかるかんじなのかな~? おねだんはイッポン50エンっ!?」
「タコヤキより高いじゃないっ!」
月夜がそういって口を挟んでくるのだった。
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