うえぽン。

いつものバス停にて――


「ネコに好かれる方法……」

月夜が強い日差し避けにタオルをかぶったまま、そんな記事を読んでいた。


「世の中にはそんなマニュアルがあるのね。ウチもこれを実践すればネコ漬けに」

月夜はネコカフェでたくさんのネコに囲まれている自身の姿をイメ〜ジする。


「落ち着いている人? へぇ〜……騒がしいとイヤがるんだ〜。構いすぎない人、ネコはしつこいの嫌いってゆ〜よね〜。乱暴にしない人、これは当然だよね。臭いがキツくない人、これも平気かな〜?」

月夜は自分の身体を『スンスン』と嗅ぎながら。


「あと顎を触るのがいいんだ〜。その前にどうしたら手の届くトコまでいけるか知りたいんだケド……」

月夜がそんなことを言っている隣では、


「カをファンですいこんで、デンゲキでたおすブキっ⁉︎」

イブキがそんな妙な記事を読んでいた。


「かとりスティックⅡかぁ〜……まえのよりもパワ〜アップしてんのかな〜? スティックせんたんにファンがついてて、ファンないぶのキンゾクねっとにムシがあたるとデンゲキっ! なおⅡからユ〜ガト〜きの〜もつけてガにもタイオ〜。おぉ! こんどはカだけじゃなくガもいけんだっ!」

イブキはステッキを二刀流した姿をイメ〜ジする。


「これがあればアンシンだね!」


「今年、暑すぎて蚊いないんだってば」

そんな呟きを洩らす月夜だった。

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