なっト~。

 いつものバス停にて――


「悪魔の実っぽくしたリンゴか~……」

 月夜が不思議な模様っぽく皮を剥かれたリンゴの画像を見ながら。


「S字にうねった模様とかすごいわね。これ――フル~ツカ~ビング?」


「へェ~……月夜はこ~ゆ~のきらいだとおもってた。たべりものであそぶなっ! ってゆ~のかと……」

 月夜のスマホ画面を覗きこみながら、そう口を挟んでくる。


「ウチだってここまで綺麗に仕上げてる物にそんな事言えないわよ」


「ふ~ん……」

 そんな声を洩らすイブキのスマホ画面には――


「タイヤキ?」

 キツネ色の鯛型たべものが写っていた。


「そそ。ゲ~ムメ~カ~がなぜかつくったナット~タイヤキ」


「なぜゲ~ムメ~カ~が……」


「ふふん♪ セガのやるコトにイミはないんだよ!」

 むしろ誇らしげに言い切るイブキ。


「そ、そうなの?」


「と~とつにタイヤキをやりだしたのも、タイヤキにナット~いれるのもとくにイミなんてないんだよっ!」


「大粒納豆タイヤキ……おいし~のかしら?」


「そこだよね! ヘ~ジツは50コ、キュ~ジツは100コげんて~だけど、なんかなくなってないキがする……」


「友達に勧めて自分はフツ~の食べる感じよね? SNSのネタ探してる娘なんかのってくれそ~だケド……」


「しかも7ガツ7カから10カまでにたべればナット~タイヤキウチワがもらえるっ!?」


「別にいらないかな~」

 納豆とタイヤキの写真がプリントされた団扇を見て、そう洩らす月夜。


「うん。ぜんぜんいらないねっ!!」

 それに全力同意するイブキだった。

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