ぽてト。

 いつものバス停にて――


「猫好き用カレ~うどん?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな商品に首を傾げていた。


「ネコ用? それともネコが好きな人用?」

 シンプルにカレ~っぽい黄色のパッケ~ジにネコの顔とカレ~のル~が入ってる銀色のアレ――グレイビ~ボ~トまたはソ~スポッドが描かれた袋の画像を見ながら、


「フツ~のカレ~うどんとなにが違うのかしら?」

 そんな事を言いながら続きを読み進める。


「国産小麦一〇〇パ~セントで猫の肉球っぽい……猫の肉球なんて食べた事ないからわかんないでしょう」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「ヒトはなぜポテトがすきなのかぁ~……」

 イブキがグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「マウスをつかったジッケンではサト~とアブラはマンプクになってもエンエンとたべつづける……月夜にギュ~ドンあたえたときといっしょなんだぁ~」


「ウチとネズミを一緒にしないでよっ!」


「シオのシゲキをやわらげるためにノ~がカイカンぶっしつをだすのでヤミツキになる! つぎにネトリウムとカリウムのカンケセ~」

 イブキは理解しているのかしてないのか先を読み進める。


「ジンタイはナトリウムのほうがお~くカリウムがジャッカンすくないとバランスをたもっており、そこにカリウムがおおいジャガイモをとると、カラダがナトリウムをほしくなり、ポテトにまぶしたシオがほしくなり、たべたらまたジャガイモのカリウムがふえ――といったエンエンにおわらないサイクルをくりかえす……」

 読み進めながら、アプリをそっと閉じる。


「よ~するにおいし~からいっぱいたべたくなるってコトかっ!」


「アンタ理解するの諦めたわね」

 アプリを閉じたイブキにそう言う月夜だった。

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