くろほン。
いつものバス停にて――
「マイクポップコ~ンにクレ~ンゲ~ムでしか手に入らないオリジナルブレンド……最近、多いわね~こ~ゆ~の……」
月夜がポップコ~ンの画像を見ながら、そんな事を言っていた。
「しかもTKG――タマゴかけ御飯味って……気になるじゃない! ポップコ~ンでど~やってタマゴかけ御飯の味を再現してんのっ!!」
月夜がそんな風に言っている隣では、
「あ~……」
イブキが光を失った瞳を天に向け、ゾンビの呻き声のような声を洩らしてた。
「ど~したの?」
ポップコ~ンの画像を見ていた月夜はイブキの様子に気付いて、そう声をかける。
「……月夜。なんでオトナってキタナイうそつくだろ~ね……」
イブキが心底、絶望しきった表情で、
「なっ!? ちょっとなにがあったのよっ!!」
尋常ならぬ様子に月夜も慌てる。
「エ……」
「えっ!? なに??」
「エ……エルム……ド……ア」
「なにそれ??」
「んとね……コ~リャクボンにショ~ス~テンイカでぬすめるカクリツってかいてあって、じつはウソでしたって……」
「そんな事で落ち込んでたのっ!?」
理由の下らなさに驚く月夜。
「でも、ニジュ~ネンもダマしてたんだよっ! ヒドくないっ!!」
「二〇年って――アンタそんなに生きてないじゃんっ!?」
「はっ! またタイムパラドックスっ!?」
「だから、アンタそれ絶対使い方間違ってるって」
月夜は呆れ顔のままそう指摘するのだった。
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