ぶタ。

 いつものバス停にて――


「ジャンクひんとしてうられてたサタ~ンかぁ~……」

 イブキがTwitterで話題の記事を読んでいた。


「テ~インさんにディスクのよみこみができませんよ~といわれた、ゲキヤスのサタ~ン。いえにかえってパカっしてみると――なかにはプレステのディスクが……それはよみこまないよっ! ん? リプで『このテ~インさんわかい』? ど~ゆ~コトだろ?? サタ~ンやプレステのはけんをあらそったのはガッコ~でおしえるから、みんなしってるよ」


「いや。そんな事教えてないから」

 イブキの呟きを聞きとめた月夜がそんな事を言う。


「シロサタならプレステににてなくもないし、まちがえるコトもあるかもだよね。やっぱしサタ~ンはクロだよね! シロよりクロっ!!」

 イブキがどこへともなく『ビシっ!』と指さしをしている隣では、


「いまペットを飼うなら――ブタがいい?」

 月夜が犬と一緒に庭を駆けまわるブタの動画が貼られた記事を読んでいた。


「ふ~ん……結構カワイかもしれないわね~」

 外国の人が大きなブタと戯れてる動画を見ながら、そんな声を洩らす月夜。


「月夜がブタをかえたとしても、いついなくなるかハラハラしちゃうよイブキさん」


「ペットは食べないわよっ!」


「でも、ブタさんだよ。ガマンできるの?」


「…………ちょっと自信ない」


「やっぱし、月夜にブタさんはかえないよ」

 イブキがブタに釘付けの月夜を見ながら、そう洩らすのだった。

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