ななメ。
いつものバス停にて――
「ビビン丼かぁ~……」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「う~ん……五五〇円だし牛丼のお共として試すのアリかもね~」
月夜は肉、温タマ、キムチ、ナムル、根菜などののった丼の画像を見ながら、
「牛丼の最高にして至高の丼なのは変わらないケド――ってか、ホントに牛丼は人類の生み出した最高の品よね~むしろ牛丼を生み出すために人類が進化してきたといっても過言じゃないわっ!」
月夜がそんな風に牛丼愛を炸裂させている隣では、
「へェ~……ウェブでアカウントつくるときにグニャグニャのス~ジやモジってリヨ~シャがボットツ~ルじゃないコトをハンベツしてたんだ~」
テクノロジ~系ニュ~スの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「えっ! そ~なの?」
月夜も喰いついてくる。
「うん。スパムぎょ~しゃがタイリョ~にアカウントさくせ~するのをふせぐために、わざわざあんなみづらいヒョ~ジにしてんだって」
「へぇ~……確かに見づらいわね斜めになってたり、グニャグニャになってたり……」
「そそ。でもさいきんへってるらし~よ」
「そ~なのっ!? なんでよ」
「さいきんはブラウザのソ~サリレキなんかでボットかニンゲンかわかんだってさ~」
「へぇ~……じゃ、もうあの斜めの文字を読むために自分も斜めに傾かなくてもよくなんのねっ!」
「ぷっ! 月夜そんなコトしてんのっ!?
月夜がパソコンの前で顔を斜めにしてる姿を想像して噴き出すイブキだった。
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